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シャーロック第5話/絶賛!三段構えのミスリードが見事だった話

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こんにちは、macomoです。
シャーロック5話を見ました。今日はその感想なんですが、いや、やばい、めっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ面白っーーーーーーーーーーーーい!!!!!
 
面白い、面白い、おもしろーーーーーーい! 
 
大・興・奮!
 
前話(第4話)、内容が個人的にはかなり不満だったのですが、いや、いや、いや、まって第5話すんごい面白かった!
 
なにが良いって、ストーリーがすごく良い。どうしてこんなに大興奮しているか、シャーロック第5話の内容をふりかえりながら語っていきます。
 

5話のあらすじ

今回のテーマは、「歩く死体」の謎を追うミステリでした。
 
大手ゼネコンの若手社員が死んだ。彼は、会社で先輩から苛烈なパワハラにあっていたという。事件は、その先輩の自宅で起こった。無人の部屋に、おびただしい血液と強い恨みを示唆する凶器の包丁がつきささっている。しかし、死体がない。血まみれの部屋のどこにも、死体がないのである。
 
死体はどこにいった?
 
この血液は誰のものなのか?
 
被害者がいたとすれば、それはこの部屋から歩いて消えたのだろうか?
 
というお話です。
 

超人的な死生観

と、まあ、謎がすでに面白い!
 
死体が歩いて消えたのか? 最高! 最高! 最高!
 
ミステリは死体を転がすところからお話が始まるわけですが、これは逆。あるはずの死体がない。いきなり興味がそそられますよね。若宮くんも首をかしげています。死体はどこへ?歩くっていうのか?おかしい、でも死体だけどこかに行っちゃった。なんだこれは。
 
でね、でね、でね、ここでディーンフジオカ演じる獅子雄は言い放つのです。
 
「死体は誇り高い。生きてる人間みたいにウロチョロしない」
 
かっ……
 
けええええええええええ!
 
THE・名言!
 
超人的な死生観を、この短いフレーズで見事に言いきっています。ウロチョロ動き回るやつは浅薄だ。高潔なる者は、どっしりと構えて多くを語りはしない。事実のみを告げ、真実へ導く誠実なもの、それが獅子雄にとっての「死体」である――と。
 
しかもね、この「死体は歩かない、ゆえに尊い」という思想は作中で2回リフレインされます。
 
一度は上記。そして二度目は、後半の解決編のなかで繰り返されるのですが、この一度目と二度目をぜんぜん違う演技プランで芝居してみせているのがディーンフジオカの素晴らしいところ。
 
一度目は、「馬鹿だなぁ君たち。尊い死体を軽んじるじゃないよ!」という侮蔑のニュアンスと「そんなことがないって俺が証明してみせよう、さあ現場へ案内したまえ」という知的好奇心がくすぐられた童心をまぜこぜにした、物語の開始を宣言するような芝居でした。
 
対する二度目は、「な?俺が言った通りだろう?」という優越感と、「やっぱり死体は尊いものなのだ」という死への尊崇(そんすう)を、低い声で、おごそかに、誇り高く語りかける、観る者の心に刻み込むような演技をみせてくれました。
 

三段構えの「真犯人」

そして第5話の最大の見所は、ミステリーとして大変よくできている、というストーリー面のクオリティの高さにあります。

 

かぎられた登場人物のどこにも無駄がなく、

 

獅子雄が「気づく」ための情報提示も限りなくフェアで、

 

推理の流れもいちいち納得感があり、

 

若宮も事件解決に貢献するしっかりした役割をもち、

 

なんと真犯人が三段構えのミスリードになっている、という

 

単話50分弱のテレビドラマであることが信じられないくらい、非常によく練られたリッチな構成になっていました。

 

息子の死を信じていないはずの母親が、なぜ鎮魂歌(レクイエム)を聴いていたのか? そんなごく些細なきっかけからすべての推理をひとつに繋げていく思考の流れが実にお見事。

まとめ

第4話が内容的に不満のあるものだったので、めっちゃ余計なお世話ですけど5話見ないで脱落しちゃった人いるかもしれないってのは心配でしたが、声を大にして言いたいのは、このドラマはほんと第5話まで見ようね!ってことです。

 

ディーンフジオカの特異なかっこよさにのみ支えられているドラマだと思い込んで、ストーリーに期待しない、って人がもしおられるようでしたら、ちょっと5話まで見てみてくださいよ、って。

 

 

ともあれ、ともあれ、これ書いている時点で周回遅れなので急いで6話も見るぜー!

 

それでは、また。