こんにちは、macomoです。
今日はハースストーンのことを書きます。
2019年8月シーズンの最終盤に使った
ハイランダーZooのデッキについてです。【探検同盟】で加わったゼフリスという強カードを軸にした
「すべてのカードが1枚ずつ入っている=ハイランダー型」の構成で、短期決着から中盤に粘り勝ちする戦い方まで柔軟に攻めていけるのが特徴です。
残念ながら僕はレジェンドヒットできなかったので勝つためのガイドとしては少々頼りなく、説得力に乏しいかもしれません。ただ、使用感は非常にフレキシブルで思考の余地があり、ものすごく楽しいです。9月シーズンもこのデッキを使い続けるつもりなので、レジェまで行けなかった反省をふまえ、これからのラダーに生かすために気を付けるべきところをテキストにしようと思いました。
ランク5到達を目標にしているくらいの方には、ラダーを上るための一助になると思います。
記事は、勝利プランのおさらい、代表的なマッチアップ、マリガンガイドの順で構成しています。長いのでお時間のある時にお読みください。
◆サンプルデッキ
レシピはこちらです。
1マナ
ミニオンが8枚で、そのうち1ターン目に引いてきてすぐ使えるものは6枚あります。最序盤の事故がとても起こりにくいので、スピード勝負に持ち込むようなマッチには安定感があります。
勝利プラン
まず初めに、このデッキの勝利プランを確認します。
このデッキの代表的な勝利プランはおおまかに分けて3つあります。
1、ゼフリスでリーサルを決める
2、盤面を維持し続けて圧倒する
3、歴史愛好家→巨大リロイで特大突撃ダメージ
です。ひとつずつ詳しく説明します。
1、ゼフリスプラン
ゼフリスは「勝利のカードの願いを叶える」というすごくインチキなカードです。クラシックパックと基本セットのカードプールから、その時にもっとも有効であろうカードを手札に追加してくれるという嘘みたいな効果が超強力です。勝てる時にゼフリスを出しさえすれば、勝てるのです。問題は、それをきちんとプランに組み込んでおかないと見落としてしまうかもしれない、ということ。言い換えれば、ゼフリスにどんな願いをかけ、どういう仕事をさせて勝ちに結びつけるかをパズルみたいに頭の中で考えておかなければなりません。
「獰猛な咆哮(全体攻撃+2)」か「血の渇き(全ミニオン攻撃+3)」でバースト
「大いなる解呪」で敵の挑発をまとめて沈黙させて敵本体を倒す
などです。
ゼフリスは「ぴったりマナを使いきるのが好き」という性質があるので、それをうまく利用するのにテクニックが必要です。
たとえば大いなる解呪が欲しいときには、ゼフリス自身の2マナを使ったうえで、残り4マナがある状態にする必要があります。つまり、残りマナが6の時にゼフリスを使えば大いなる解呪が手札に来てくれます。
もし7マナあるときにゼフリスを使うと、ゼフリスは5マナで解決できる手を提示してしまいます。その場合、大いなる解呪はおそらく選択候補に出てきません。これを避けるために、先に別のカードを使うなどして残りマナを6に調節し、そこからゼフリスを使えば狙い通りに大いなる解呪をゲットできます。
また、ゼフリスはすぐ使える解決策としてそのカードを授けてくれますが、
必ずしもすぐ使わなければならないというわけではないことは覚えておくといいでしょう。例にあげた大いなる解呪は、主にコンボプリーストやク
エスト
パラディンの終盤で猛烈な効果を発揮します。すぐ使わなくてもこちらがまだ安全なのであれば、できる時にとりあえず手札に加えておいて、もっと局面が複雑になった時に放てば大きな有利を得られます。
同様に「獰猛な咆哮」や「血の渇き」もゼフリスの性質をうまく活用することで欲しい時に手札に加えることができます。最初はとにかくその練習が必要です。慣れればそれほど難しいことではないので、残りマナに気を付けながらゼフリスに勝利のカードをお願いしましょう。
2、盤面優位で押し切るプラン
もう一つは、序盤からずっと盤面を維持し続けて、ミニオンで最後まで敵本体を攻撃して勝つプランです。
1マナ、2マナ、3マナくらいまでの動きを特に意識します。よほど手札が悪くないかぎり、2ターン目にヒロパを押すことはまずありません。それよりもミニオンを出して相手よりも盤面を優位に保ち続けることが大切です。
盤面優位を維持するための大切なカードは、「病魔のハゲタカ」です。4マナと重いミニオンなのですが、マリガンでキープしてもいいくらい優秀で、戦略の中心を成す存在と言えます。ウォーロックは自分で自分を傷つける手段がたくさんあるのですが、そうした自傷ダメージがひきがねとなって3マナミニオンを呼んでくれます。
ハゲタカとシナジーがあるのは、「炎のインプ」「結晶術師」「霊魂爆弾」「ネフェルセトスラッシャー」と、あとヒーローパワーです。ハゲタカを出すときは、これらの自傷効果と同時に使えるかどうか、最低でも1回はハゲタカに仕事をさせられるかを計算して、本当にいまがベストなタイミングなのかどうか考えるくせをつけるようにしていました。
盤面維持のためのカギを握るのは、1マナ呪文の使い方です。「霊魂爆弾」「人身御供」「邪悪な取引」はそれぞれ防御のカードと理解して使うのが効果的だと思っています。どういうことかというと、自分のミニオンを相手に倒させないために使う、というイメージです。一つずつみていきます。
まず「霊魂爆弾」です。これはついハゲタカとのシナジーのために手札にとっておきたくなりますが、ハゲタカ不在の1~3ターン目にバンバン使っていいカードです。たとえばプリーストがポンと2ターン目にだしたトルヴィアを、自分の番でサクッと霊魂爆弾で倒す。挑発持ちを倒したので、炎のインプでノースシャイアを倒しにいくこともできます。「冥界の導き手」でトルヴィアが蘇ったら裏目ですが、良いように序盤からドローを回されるよりはるかにマシです。
次に「人身御供」。これはついリーサルの手段だと考えがちですが、味方ミニオンが2体いるときに、新たに1体だしたミニオンをすぐこのカードの対象にする、くらいの安い使い方でも十分役割を果たしています。これによって体力が1ずつ、計2増えたことで次の相手の番に「困ったなぁ~」という状況が作れれば成功です。
「邪悪な取引」は、敵の厄介なミニオンを除去するために有効な手先をサーチする、という視点で考えたくなりますが、それだと手札で腐りやすくなります。なるべく温存せず、「体力+2挑発付与」か「雄叫びで2ダメ」の手先などを工夫して、小粒ミニオンだろうと1ターンでも長く生き残らせるために使うと上手くいきます。
3、歴史愛好家とリロイは相性抜群なので勝てる
新カード「歴史愛好家」。
3マナ 3/4 手札から
ミニオンを使うと、手札に残っている
ミニオンどれかに+1/+1する。
これでリロイの攻撃力が1点でも2点でも増えてくれたら大ラッキーです。敵はなかなかそこまで計算が回らず、手札にリロイがあるとは思っても6点突撃として計算を立てることがしばしばあるため、そうした予想より少し多いダメージが出るというだけでも必殺の効果があります。
歴史愛好家は、ハゲタカと反対に基本的にはマリガンでキープしません。序盤にあっても弱いからです。序~中盤に歴史愛好家が手札に来ていて、安全に着地させられそうだと判断できる時でも、すぐに出してしまうのはややもったいない使い方だと思います。考えを巡らせるとすれば、歴史愛好家の効果を高めるために1マナ
ミニオンをできるだけ手札のなかに増やす、ということが肝心になってきます。
それから勝利プランといっておきながら矛盾するような話ですが、歴史愛好家は終盤まで温存するほど大切なカードではありません。敵からすると、場に残し続けたくない危険な
ミニオンに見えるはずですので、事実上の挑発持ちのような性質もあります。したがって、ポンと出してみて自分のターンまで生き残ったらラッキー、倒されても打点を吸ってくれてラッキー、と割り切ることも大切です。
代表的なマッチアップ
ひとつ、ごく序盤から惜しみなく中型
ミニオンを出しまくること。
ドルイドは、ク
エスト達成までは超スローテンポで、ハゲタカや歴史愛好家や魔法の絨毯を出し放題です。コインをからめた最速でハゲタカを出し、4ターン目からヒロパや
自傷シナジーで横展開をすすめても相手はそれを黙ってみているしかありません。
ふたつめに、
ミニオンの体力は必ず3以上に保つこと。どんな手段をつかっても体力を3以上にします。ク
エスト達成後の「星の雨」で一掃されるのを防ぐのが狙いです。これさえケアすれば基本的には負けません。
マロパラの場合は、最序盤の盤面取りに命をかけます。マーロックが場にいるときにゼフリスを出すと、マーロック確定除去効果をもった飢えた蟹を出してくれますが、経験上この使い方は勝ち筋に結びつかないことの方が多かったです。例外として、悪夢の融合体がごく序盤に出てきてしまった場合は、盤面を取り返すために蟹に頼る手もありだと思います。それ以外なら
ミニオン同士のトレードでどうにか盤面優位を保つほうがよさそうかと。どちらというと、マーロック戦隊に対する返しの手段としてゼフリスを持っておくほうが上手くいきました。残りマナ別に全体2ダメだと、4マナ:聖別、5マナ:
ホーリーノヴァ、6マナ:ブ
リザード、7マナ:バロンゲドンあたりをイメージしてゼフリスを使えば願いは叶います。
ク
エスト
パラディンはゼフリスにお願いして大いなる解呪を握っておけば基本的には負けません。
ハイランダーハンターで気を付けることは、秘策ケアとブランです。
考え方としては、序盤から展開を急ぎすぎないつもりでやると良かったです。こちらは体力2以下の
ミニオンを横展開させすぎず、爆発の罠の被害を最小限にする工夫が大切です。それからブランから突撃してくるキングクラッシュが脅威なので、6ターン目あたりから、できるだけ挑発を2枚以上保つようにしたり、魔法の絨毯が生存しているなら
イカれた
錬金術師でアベコベにしてでもキングクラッシュを2ターン以上仕事させないように厳しくとがめる必要があります。
それからハンター戦では特殊な
自傷シナジーがあります。爆発の罠です。場にハゲタカがいるか、手札に逢魔コウモリがある場合、わざと爆発の罠を踏みにいって2ダメを本体にもらい、
自傷シナジーとして逆に利用させてもらいます。
4、コンボプリースト
コンボプリーストを倒すには、コンボプリーストを使い込んでメ
カニズムを理解するのがいちばんです。ごく最近は逆にライトウォーデンが入ってないリストが増えてきましたが、とにもかくにも盤面勝負。うまいコンボプリほど犠牲をはらってでも序盤の盤面を取りにきますので、こちらもそれに負けないようにテンポ出しを心がけて勢いで勝ちます。前述の繰り返しになりますが、1マナ呪文も気持ちよくどんどんつかって、小粒
ミニオンでも確実に守りつづける気持ちが大切です。
考え方はコンボプリと同じで、Zoo同士のミラーマッチは上手に盤面をとれたほうが勝つゲームです。相手よりクールな人身御供の使い方、相手より冴えた
自傷シナジーの出し方でかっこいいプレイングをしたほうが勝ちます。細かいポイントですが、手先系
ミニオンの管理も勝敗をわけるところです。1マナ余っていてもあえて温存し、次のターン確実に人事担当の効果で5/5に変身させられるようにする、みたいな先読みができるとばっちりです。これは相手についてもいえるので、もし相手にの陣地に1/1がならんでいるなら、まず手先系
ミニオンから倒すクセをつけましょう。順番でいうと、手先がいちばんで、次にメカ(メカンガルーはチョッキンガーの超電磁先になれる)をとがめ、さいごにそれ以外、という考えで
ミニオンの属性にも気を配ります。
マリガンについて
全体的なマリガン方針
1マナ
ミニオンをキープ。笑顔の相棒、鬼軍曹は例外でキープしない。1マナ
ミニオンがほかにいなくてもこの2枚は基本的に返します。
ゼフリスはマストキープ。どのプランでも強いし、爆弾を仕込まれると機能しなくなるのでデッキには返しません。
1マナ
ミニオンを引けていれば悪党同盟の異才もセットキープしたいです。後攻なら、1マナ
ミニオンがきてなくてもキープしておいて、1~2ターン目までにいけにえ対象をドローすることに賭けても良いかと。
意外なところでは、3マナのネフェルセトスラッシャーと、悪党同盟の人事担当もマリガン勝率は高めです。人事担当は手先系カードとのセットキープですが、ネフェルセトはどのプランでも3ターン目ポン出しで十分仕事をしてくれる圧力があります。
後攻の場合は、病魔のハゲタカもマストキープ。これで損したことはいまのところないです。
逆に、キープしたくなるけど魔法の絨毯は返してました。1マナ
ミニオンを引けてない場合の電線ネズミ、寺院の狂戦士なども僕は返します。
クラス別方針
1マナ帯は当然として、3マナのネフェルセトスラッシャーやチョッキンガーもキープ。あまりアグロによせて息切れするより、じっくり
自傷シナジーをからめて中盤から攻めあげるほうが上手くいくので、1マナ
ミニオンだけに手札を染めずに
ミニオンの強さを意識しても良い印象でした。
マロパラを想定して、基本方針にくわえ、霊魂爆弾、ナイフ
ジャグラー、ゼフリスらを求めます。クエパラとはっきりしているならナイフ
ジャグラーはいらないかもしれません。
霊魂爆弾の価値がとても高まります。それからヴォイドウォーカーor結晶術師+
イカれた
錬金術師でも最序盤のシャイアやトルヴィアを処理できるのでセットキープを狙っていきます。
ハゲタカ、歴史愛好家を先手後手問わずキープ。ハゲタカがあるなら無理に歴史愛好家まで持たなくても。
トークンク
エスト
ドルイドとはいえ旧環境とは
トークンの意味が違うのでナイフ
ジャグラーはあまり役に立ちません、返します。
基本通りでOK。経験的にアグロ型がおおいので、序盤のていねいな処理をこころがけます。
メイジは
ドルイドと同じ方針で良いと考えていますが、サンプル数が少なくちょっと自信がありません。マッチアップについていえば、
ドルイドは体力3以上を目安にしたのに対し、メイジではレノの10ダメ割り振りを意識した体力の整え方が効果をあげそうです。
ミニオンで序盤の処理を解決するので、基本方針でOKはなず。
ク
エストシャーマンを想定するので、
ドルイドと同じ考え方でOKです。ただし
ドルイドとちがって確定除去を積んでいる可能性があるので病魔のハゲタカはわざわざキープするまではない可能性があります。
バリュー勝負になるので1マナがあれば3マナ帯もキープ化です。ミラーマッチの場合、経験的にはチョッキンガーがよく働いていたので手札に余裕があれば返さずキープしても使える場はきます。
まとめ
だいぶ長くなってきましたので、いったんハイランダーZooの紹介はここまでにします。まだまだ僕の中で研究がしつくせていないので、また気付きが増えたら記事を補っていくこともあるかもしれません。内容の誤りや、見落とし、ツッコミどころをはじめ、ハイランダーZooをもっとこうしたら上手く回せるよ!というご意見でもありがたく頂戴します。
なにはともあれ、やっていてすごく楽しいデッキなので新しい戦い方に触れてみたい方には特におすすめです。
それでは、また。