ハースストーンと愛妻、あと好きなもの

3児の父・社会人ハースストーンファンの趣味と備忘録

ハースストーン上達の経緯(その1)「妻がハースストーンをはじめた」

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こんにちは、macomoです。

今日はハースストーンのことを書きます。

 

万年ランク20のエンジョイカジュアル勢だった僕が、突然ランク戦を真剣に取り組みはじめ、気持ちを切り替えてから人生初のレジェンドヒットするまでの経緯を書きます。

 

ランク戦(ラダー)をのぼるのに苦手意識がある方、がんばってもランク15くらいまでで限界を感じる方、いまは自信がないけどいつかはレジェンドを目指してみたいと考えている方にむけての記事を目指しました。

 

なお、今回を含めて全部で3回の記事にする予定です。初回となる今回は、ラダーとむきあうための勇気をくれたひとりのキーパーソンについてのお話をします。要するに、僕の妻のことです。彼女がどれくらい僕を勇気づけてくれたのか。彼女の精神的な支えのおかげで、ハースストーンをもっと好きになれたという内容です。(つまり、のろけの記事です)漠然と上手くなりたいと願うだけでなく、どうして上手くなりたいのかを知ることが強くなる近道でした。言い換えると、自分自身でも知らなかった気持ちに気づくことができた、というお話でもあります。よろしければお読みください。

 
それまでの僕とハースストーン

iOSで最初にハースストーンがリリースされたのが2014年。そのときに興味をもってはじめてみたのが、ハースストーンとの出会いでした。社会人になるまでMtGを楽しんでいた僕は、どこかに置いてきてしまった青春をなつかしむようにハースストーンをダウンロードしました。子供のころ愛したMtG風のプレイ感を、すきま時間に手軽に味わえる楽しさにとりつかれて、すっかりハマってしまうまでにそう時間はかかりませんでした。

ただ、MtGをやっていた当時もそうだったのですが、僕のカードゲームスキルというものはまったくもって下手の横好きでした。基礎的な戦略を知らず、それなりのカードゲーマーなら当然知っている「用語」みたいなものも仕入れていません。テンポってなに? マナカーブってなに? トレードってたまに聞くけどよくわからない。そのくせ、ハースストーンをしている友人も近くにいないので、基本は一人遊び。木曜日に酒場に行って、ランク20まであげたら一区切り、あとはソロアドベンチャーでコンピュータを倒して満足している、という孤独なハースストーン生活でした。上は目指しません。なぜなら、僕は弱いから。好きだけど、弱い。数年もやっていれば分かります。僕はハースストーンが上手くない。弱いなりに楽しんでいる、カジュアルエンジョイ勢。でも、やっぱり、どこか寂しい。それが僕でした。

そんな僕に転機が訪れたのは、2018年。去年の8月末のことでした。


妻がハースストーンをはじめる

ランク戦を避けて、ただひたすらコボルトのソロアドベンチャーを周回プレイし続ける日々。フレンド登録数0人のままかれこれ4年にいたるハース・ソリティア・スト-ン。それはある日突然終わりました。

 

妻がハースストーンを始めたのです。

 

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「夫さんが本当にいつも楽しそうにやっているから、
そんなに面白いんだったら私もやってみようかと思って」

 

・・・・・・・・。

 

・・・・・・・・・・・・・おいおい・・・・・。

 

女神か!? 

 

僕のかみさん、女神なのかい!?

 

男性カードゲーマーの妄想ランキング殿堂入り『夫婦でカードゲームする』(俺調べ)が実現しちゃうとか激烈にうれしすぎる!!!!! フフフフフ、フフ、フレンド登録ぅぅぅぅぅううううううう!? はじめて、は、は、はじめてフレンド登録したああああああ!!!!!妻!妻!フレンドが妻!親善試合(友達に挑戦)のデイリークエストできないからいつも捨ててたけど、やりたかったんだよおおお、これめちゃめちゃお得じゃああああああああん!!!!

妻はカードゲーム完全未経験のガチ初心者です。そんな彼女が、夫と共通の趣味を分かち合うためにやったことのないゲームにチャレンジしてくれた、という。本当に夢のような、信じられないくらい幸せでした。

カードの使い方からレクチャーして、二人で一緒にチュートリアルのボス・イリダンを撃破した時、彼女はうれしそうに笑いました。「こんなに強くて顔が怖いボスを倒せるなんて自分でも信じられない、アドバイスしてくれてありがとう」そう言って、どこか頼もしそうに僕をふりかえった妻の笑顔は今でも忘れられません。

 

日常にハースストーンが溢れていく

それからは暇をみつけては二人でハースストーンをしました。

デイリークエストを消化するために協力しあって親善試合をしたり、酒場のウィークリーパックをもらうためにお互い一回ずつ八百長をしたり、肩をよせあってラダーに挑戦したり、あたらしいデッキを組んでは酒場の親父を二人がかりでいじめにいったり、いままでの孤独な日々がまるで嘘みたいに、楽しくて、充実していて、最高のハースストーンになっていきました。

一人でやるハースストーンも楽しかったけど、誰かと一緒にやるハースストーンはもっともっと楽しい。相手の顔を見ながらのハースストーンは、それまでのものとは全然違う体験です。目の前で反応がある。感情が見える。心理作戦もあるし盤外戦術もある。ハースストーンって、そうか、こんなに面白かったんだ!プレイ歴だけいたずらに長くなっていた僕は、妻のちいさな一歩のおかげで、初心を取り戻すことができました。

ほかにも、いつもは帰宅するとき電車に一時間近く揺られるのが退屈でたまらなかったのですが、妻とハースストーンしながらだと本当にあっという間に時間が吹き飛びました。ahirunさんのところで紹介されていたデッキレシピを二人でながめては、ああでもないこうでもないとクラフトの計画を練ったりするのも楽しい思い出です。

日常にハースストーンがあふれていくのを感じました。

妻との共通の話題がハースストーン談義だなんて、僕はなんて幸せ者なんだろう。ハースストーンやっていて本当によかった。趣味に理解があり、僕に歩み寄るために同じゲームを遊んでくれる人がいる。それが生涯のパートナーだなんてラッキーすぎる。妻に出会えて、本当に、本当によかった。

でも、本当によかったことは、また別のことでした。

 

「夫さん、強いね」と言ってくれる妻

イリダンを倒した時もそうでしたが、妻はハースストーンをする僕を頼もしそうな目で見てくれます。「夫さんは上手いね」「夫さんにはまだまだ勝てないな」「夫さんはどうしてそんな手を思いつくの?」と、いちいち僕のプレイングに感心しては、ほめて、ほめまくって、もっといろんなことを教えて!という声をたえず送ってくれます。僕にとって、これこそが一番うれしくて、誇らしくて、なにより良かったことでした。

毎月ランク20までいったらラダーをさっさと降りては、すぐコボルトの穴に引きこもる気弱な僕を、妻は初心者の立場から、「上手いね」「強いね」「ほんとうにすごい」と羨望のまなざしを注ぎ続けてくれます。

一方の僕自身はというと、妻に褒められるたびにくすぐったいような、それでいて少しうしろめたい気持ちになっていました。自分は弱い、ハースストーン上手くないと思い込んでいるのですから、自分の気持ちと妻のあこがれがうまく一致しません。

はたして僕は妻がほめてくれるようなプレイヤーだろうか?尊敬されるにふさわしい男だろうか?疑問はつきません。褒め言葉にまんざらでもなく、まあ僕はそこそこ強いからね、なんて虚勢をはったりもしながら、心のどこかでは「いや、妻よ。強いって言ってくれるけどごめんよ、勘違いなんだよ。僕は本当に上手い人に比べたらはるかに弱いんだ」と打ち消しの言葉がわいてきてしまっていました。

 

僕は自分を恥じました。

 

そんな恥ずかしい僕をすら、彼女は毎日勇気づけてくれました。夫さんは強い。夫さんはハースストーンうまい。夫さんにいつか勝ちたい。惜しみなく送られる憧れの気持ちは、いつしか僕のなかの弱虫をたたき出してくれました。

 

 


強くなりたい。そう思うようになりました。

 

 


実力をつけたい。
せめて妻のあこがれが勘違いなんかじゃなくなるくらいには。

自信をもちたい。
夫さん強いね、という言葉を素直にうけとめられるくらいには。

知識を得たい。
彼女が求めるアドバイスに、根拠をもって答えられるくらいには。

強くなろう。勉強しよう。上を目指そう。
ここから心機一転。僕はコボルトのあなぐらから這いだし、ランク戦に真面目に向き合うようになりました。

 

ランク25からの出発→自己ベストのランク15へ

ラダーを避け続けてきた僕は、環境の知識がまったくなく、思うように星を稼げません。
それでも弱気の虫が出てくるたびに、妻のあこがれの姿に近づけるよう、ラダーから逃げたくなる気持ちをぐっとこらえるように努めました。

その甲斐あって、自己記録を大きく更新し、月末にランク15までたどりつくことができるようになったのです。本当にうれしかったし、自信に根拠が追いついた気持ちがしました。
ちなみに妻は相変わらず僕のプレイングをすぐそばでほめそやしてくれまして、はじめてランク15まで行ったときは、まるで人間業じゃないと言わんばかりに驚き、感心し、自分自身のことのように大きく喜んでくれました。


けれど、よくできた美談はそう長くは続きませんでした。

ランク15から上に上がれないのです。

上達している実感はある。なのに勝てない。それは一体どういうことなのか?これより上にいるプレイヤーはみんな、とてつもなく変態的な、天才的な、悪魔的な強豪ゲーマーばかりで、僕なんかじゃ踏み込むことすら許されない魔窟なんじゃないか。不安と妄想ばかりが膨らんで、ラダーを上ることがまた怖くなってしまったのです。

 

そんな疑心暗鬼をとりのぞき、ランク15より上の世界に引っ張り上げてくれた存在があります。それは、チームでした。彼らとの出会いが次の転機となって、僕はますますハースストーンにハマっていくのですが・・・・・・そのお話は、次回の記事をお待ちください。

 

続き ↓

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