7ターン合計28マナで30点ダメージを与えれば勝てるフェイスハンターの話
こんにちは、macomoです。
ハースストーン新環境・めちゃめちゃ面白いですね。
ということで今日は、ハースストーンの話をします。redditの記事を読んで、目からウロコの発見があったのでそのことを自分なりにまとめていきます。
12/15頃にrediitに投稿され、ahirunさんのサイトでも紹介されて環境に衝撃を与えたJokeJediさんの「三匹がキル」フェイスハンターの話です。
三匹がキル。発表時は正直弱そうって思ってました、すいませんでした。
◆参考にした記事はこちらです↓
なお、以下のお話は熟練の上級プレイヤーには常識かもしれません。
ですが、僕としては「そうか、そんな考え方があるのか!」という驚きの観点だったので備忘録がわりに書いておきます。逆にカードゲームはじめたばかりの方や、人気のフェイスハンターの基本的な使い方を知りたい、という方にはお役にたつ記事になるかと思います。
それでは、よろしくお願いいたします。
dpmという考え方
JokeJediさんのフェイスハンターデッキガイドのなかで特に目を引いたのは、
DPM/Damege Per Mana
という用語です。
DPM=マナあたりのダメージ。
たとえばヒーローパワーは、2マナ払って2ダメージ与えるので、1マナにつき1ダメージだからdpmは「1」となります。
魔力の一矢
1マナで2点ダメージが出せるからdpmは2です。
イーグルホーンボウ
3マナ払って6点だからこれもdpmは2です。
猟犬を放て
敵1体のときだと3マナで1点だから0.33。
敵2体のときだと3マナで2点だから0.66。
敵3体でやっとdpmは1になります。
ここまでが前提です。
そして、記事にはもうひとつ大切なことが書いてありました。
7ターンでいくらマナを使えるのか?
JokeJediさんはこのデッキガイドのなかでこう言っています。このデッキはテンポでもなく、コントロールでもなく、ミッドレンジでもない。7ラウンド目までに相手を削りきるフェイスデッキだ、と。
この7ターン目までに、というところが非常に肝心で、JokeJediさんは1ターン目から7ターン目に自分がアクセスできるマナの合計に意識を払おう、と言っています。ハースストーンのマナは1ターンごとに1マナずつ増えていきますので、
★ → 1
★★ → 3
★★★ → 6
★★★★ → 10
★★★★★ → 15
★★★★★★ → 21
★★★★★★★ → 28
1+2+3+4+5+6+7=28
28マナ。これが相手を削りきるために使えるリソースです。
ここでdpmの話にもどります。1マナあたり1ダメージを与えるつもりでゲームをすすめていると、7ターン目までに28マナしかないので、30点与えて倒すにはあと2点たりないわけです。
僕はこれを読んだときこう思いました。
おお~、言われてみればそのとおり。
7ターン・リーサルには28マナ/dpm1だと2点足りないのか!
そしてこうも思いました。
つまり、その2点を工夫すればいいの!?
それならできそうじゃね!?
そこから、dpmを上げる手を模索する修行が始まりました。
dpmを上げる基本
まずは基本的な考え方です。
ドワーフの狙撃手で1回攻撃できたらdpmは1。
ですが、すぐ処理されず、もう一回攻撃できたらdpmは2!
足りない2点のうち、もう1点を稼げました。はい、ここですかさず自分を褒める! よくやった、もうあと1点! ここからほぼdpm1でも(=つまり毎ターンヒロパ撃っていても)あと1点どこかで稼げば勝ち! なんならもう1回ドワーフで殴れれば勝ち! くらいの気持ちで相手の顔を攻めていく気持ちをブレさせなければ勝利はもうすぐです。
dpmをもっと上げる工夫
とはいえ、もちろんドワーフ狙撃手だけでは高いdpmを維持できないので、もっといろいろな工夫が必要です。
たとえば魔力の一矢に、呪文ダメージを付加するのはいちばんわかりやすいですね。
JokeJediさんのデッキレシピには強仙師(呪文ダメージ+2)が入っていましたので、それとあわせて考えます。呪文ダメージ+2がのれば、魔力の一矢はわずか1マナから4ダメージが出せるのでdpmは驚異の4! もう勝ったも同然。
※2019/12/19現在、すでに呪文ダメージミニオンは主要レシピから消えてしまいました。
イーグルホーンボウなら、秘策を1回でも踏んでもらえればもう一回攻撃できるようになるので、3マナから3点×3回=9点のダメージが出て、dpmは3になります。オーバーキルですね。
猟犬を放てと森林狼を組み合わせると、4コスト必要なので、
敵1体 dpm0.5。
敵2体 dpm1。
敵3体 dpm1.5。
敵4体 dpm2。
敵5体 dpm2.5。
3体以上の敵がいるときに出せば不足の2点を補うのに十分ということがわかります。
ほかにも、毎ターンできることを検討するときに、プランAとBのうち、どちらがdpmをより上げるか考えるとその時とるべきアクションが決めやすくなってきます。
dpmをもっともっともっと上げるdpmエッジ
フェイスハンターの勝利プランをより深く理解するには、dpmエッジという考え方も有用だと感じました。
1~3ターン目は「三匹がキル」のためにヒーローパワーを毎ターン使うことが推奨されるため、三匹がキルを準備するのに支払うコスト分のダメージが出ず、自然とdpmは1を下回ります(おまけにヒロパはdpm1だから、これだとdpmは増加せず)。
28マナ30点にとどかないので、どこかに急角度(エッジ)を設けなくてはなりません。そのチャンスが、4、5、6ターン目です。このタイミングでできるだけがんばります。4~6ターン目のあいだできるだけdpmを1.5以上に上げて合計ダメージを稼いでいき、7ターン目にぴったりリーサルを実現するのが狙いです。
2ターン先くらいまでの合計ダメージを計算して、きれいに相手の体力がゼロになる! パズルみたいな遊び心地があるので、こういう勝ち方がきまるとフェイスハンターがますます好きになっちゃいますね。
まとめ
てなかんじで、新環境めちゃめちゃ面白いですね!(二回目)おもしろいし、やればやるほど強くなれる気がします。
毎日毎日強いデッキが発明されて、発明されてはそれを克服するさらに強いデッキが見つかり、強いやつより強いやつを倒せるのは結局古典的なデッキだった、みたいな強弱のサイクルがぐるぐるぐるぐる高速回転していて非常にエキサイティングです。
恐ろしいことにこの記事を書いている12/19現在は、すでに多くのデッキでフェイスハンターの超スピードに対応する策がかなり練られていると感じます。
さらにはこのJokeJediさんレシピはすでに様々なアレンジが試みられており、同型のフェイスハンターミラーマッチで優位に立てる、もっともっと過激でアグレッシブな構成も人気が出てきています。もっとも狩りやすいとされている断末魔ローグですら、挑発や生命奪取をもったメカミニオンをわざわざ増量して、フェイスハンターへの対抗策を強化する工夫もとられているくらいです。
もしかすると明日にはもうフェイスハンター自体がだいぶ過去の話になってしまっているかもしれませんが、dpmという考え方、dpmエッジという勝利プランを練習するために……そしてなによりこのデッキ自体が超面白いので、もうしばらくフェイスハンターを研究してみようと思います。
それでは、また。
追記:続きを書きました!