ハースストーンと愛妻、あと好きなもの

3児の父・社会人ハースストーンファンの趣味と備忘録

【悪党同盟】ミッドレンジハンター上達のための考え方

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こんにちは、macomo(まこも)と申します。

ハースストーンファンの社会人プレイヤーで、先日はじめてレジェンドに届きました。それがあまりにうれしかったので調子にのってブログを立ち上げた次第です。
 
僕をはじめてレジェヒットにまで導いてくれたのはミッドレンジハンターでした。
今日はこのミッドレンジハンターを使いながら学習したことを書いていきます。
あと数日で新環境来ちゃうのでデッキガイドとしてはほぼ役に立たないかもしれませんが、いまからでもミッドレンジハンターで遊んでみたいという方のせめてものお役にたてればと。
 
ちなみに、この記事は厳密にいえばデッキガイドではありません。どちらかというと、思考を晒す記事です。あまりうまくない自分がどういう考えでプレイしているのかを晒す気持ちで書いています。だからこれからもっと上手くなりたいと思っている初心者の方にこそ読んでほしいです。ランク5到達をおおきな目標にしているくらいの方には、きっと共感してもらえる記事になったかと思います。
 
記事は、勝利プランのおさらい、有用なテクニック、ありがちな失敗、上達のための練習方法の順で構成しています。いちばん需要がありそうなマリガンガイドはまだ自信がないので書けていません。にもかかわらず9000字強の長文エントリーになってしまったのはひとえにミッドレンジハンターが面白すぎて大好きになってしまったからです。長いのでお時間のある時にお読みください。
 
◆サンプルデッキ
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レシピはこちらです。
僕が所属しているチームWhat'sUpのリーダーがっちゃんがこのデッキで先にレジェヒット。それに触発されて僕もこのデッキを使ってレジェンドを達成しました。
 
この場をかりて、リーダーにあらためて感謝を。
 

勝利プラン

まず初めに、このデッキの勝利プランを確認します。
このデッキの代表的な勝利プランはおおまかに分けて3つあります。
 
1、ズルジンで逆転バリュー勝負
 
2、巨大なハイエナを作る
 
3、狂乱→森林狼+ツンドラサイでお手軽バーストダメージ
 
です。ひとつずつ詳しく説明します。
 

1、ズルジンで逆転バリュー勝負

まず一つ目は、10ターン目以降にズルジンをプレイして、超強力な盤面を作り直し逆転するプランです。

ズルジンは、それまでに使った全ての呪文を順不同・ランダムで再使用します。
「野獣放つべし」「獣の相棒」「(いずれかの)秘策」
「猟犬を放て」「凄まじき狂乱」「ご主人様の呼び出し」
などを同一ターン内で何枚も撃ってインチキな盤面と手札を作れるのが強みです。
 
ただし気をつけなければならないことがあります。
ズルジン自体は別に出したら勝ちというカードではない、ということです。
盤面の形成や、凄まじき狂乱の再使用によるデッキの質の向上こそが大切で、
ズルジンを使ってからが本番という認識で僕は使っていました。
 
具体的には、
「ズルジンを使う前に、一度でいいから狂乱を撃っておく」
ということが本当に本当に本当に大切で、これが勝利を呼び寄せる鍵になります。
なかでもツンドラサイとの組み合わせは最高です。

 

ツンドラサイ(ミニオン

5マナ 2/5 味方の獣に突撃を付与する

 

凄まじき狂乱(呪文)

4マナ 獣1体に+3/+3を付与し、そのコピーを自分のデッキに3枚加える

 

9ターン目にサイで5マナ、狂乱で4マナ。10ターン目に10マナからズルジン。
これがほとんどのマッチで目指すべきミッドレンジハンターの理想的な勝ち筋です。
 
ズルジン後にデッキに埋まったサイを引き直し、攻撃力5のサイとその他の獣をバンバン並べれば、特大ダメージを簡単に叩き出せます。特にこのプランは、悪党同盟環境でものすごい猛威をふるった長期戦型ウォーリアに圧倒的優位がとれます。相手がウォーリアだったらとにかくこのプランを目指します。
 
大切なことは、逆転するイメージです。
ズルジンを出すまでにどれくらい我慢するか=相手のリソースを吐き出させるか。
こちらが優位だったり、自陣も相手の盤面もどっちも空だったりしたら、慌ててズルジンを出さず、なんならちょっとこちらが負けてるかも?くらいの、一回多く殴らせてやるみたいな状況まで温存して、一気に逆転をかけるほうがうまくいくことが多かったです。
 

2、巨大なハイエナで押し切る

もうひとつは、「腐肉食いのハイエナ」で勝利を目指す方法です。

 
腐肉食いのハイエナ(ミニオン
2マナ 2/2 味方の獣が死ぬたび、+2/+1を得る
 
これは序盤~5ターン目くらいまでにたまに見出される勝利プランです。
ハンターの固有ミニオンのなかでも大昔から愛されているハイエナを太らせてそのまま押し切ります。
 
対戦相手が横展開(ミニオンを何体も並べてくる手法)をしてきたらチャンス!
猟犬を放てや、スプリングポー、スケイルハイドなどの小粒の獣をあえてぶつけて殺し、そのかわりにハイエナの攻撃力と体力を大きくさせて相手に強烈な一撃をお見舞いします。
 
また、対戦相手やこちらの初期手札にもよりますが、初手からハイエナで攻める場合もあります。
 
たとえば、相手が先行のハンターとします。事故ったか、電設ロボしか初手になくてなにもせず手番を回してきました。ここで、勇気をもって後攻コインからハイエナを出してしまいます。相手がゴブリン爆弾でお手軽に除去してきたら裏目ですが、電設ロボを出す可能性のほうが高いので賭けるだけの価値はあります。
 
そしてまんまと電設ロボやメカンガルーが出てきたら、スプリングポーらを当てつつ、
さっそく大きくなりはじめたハイエナで顔面をどんどん詰めていけます。あわててこのハイエナを殺そうと除去を切ってきたら、それはそれでラッキー。
 
それからハイエナで勝つまで殴るプランで覚えておきたいのは、ハイエナは2体同時に並べると想像以上に強い働きを生みやすくなることです。
 

なぜかというと、2体ならんだ双子ハイエナのうち片方を処理すると残ったほうが強くなってしまうからです。これを防ぐには2体同時に倒さないといけないのですが、ハンターやドルイドはちょうどよく2体をきれいに片付ける手段があまりないので倒し方に工夫をこらさなければなりません。また獣1体の死亡につき打点が4ずつ上がっていくのも相手からすると無視できない脅威にうつるはずです。

 
これらハイエナを軸に相手を叩き潰すポイントは、押し切る、というニュアンスです。
ズルジンプランが繊細な計画性でもって華麗に勝つのだとすると、ハイエナプランは無茶と無謀で無理やり勝利をもぎとるくらいの強気でやるとうまくいきます。ハンター同士のミラーマッチや、シャーマン、ウォーロックなどで効果的です。トークドルイドにももちろん有効です。
 

3、狂乱→森林狼+ツンドラサイでお手軽バーストダメージ

ズルジンのバリューで勝つことばかり考えていると意外と見落としがちですが、狂乱森林狼とツンドラサイの組み合わせは、ぶっちゃけそれだけで致死の効果があります。

 
どういうことかというと、
 
 森林狼に凄まじき狂乱を撃つ。4/4の強化森林狼が3枚デッキに埋まる。
   ↓
 「ご主人様の呼び出し」や「追跡術」で強化森林狼を2~3枚集める。
   ↓
 ツンドラサイを引いてくるまで粘る → 勝ち!
 
という流れです。
 
バフ森林狼×3で4/4→6/4が3枚。
ツンドラサイに森林狼のバフが3回乗って5/5。
わずか8マナで、空の盤面から23点の突撃ダメージが生まれます。
マナが余っていれば、ホタルチョウやスプリングポーなど1マナ獣1枚につき4ダメージずつ増というのも見過ごせません。
 
このプランの大切なところは、ズルジンに頼らずとも特大ダメージは出しうるということ。森林狼を埋める前にツンドラサイを手札に抱えていたらチャンス確率さらにアップ。
 
ズルジンが絶対に10ターン以降にしか出せないのに対して、
こちらのプランは比較的スピーディーに、最速の最速で8ターン目に実現します。
つまりズルジンまでこちらを生かしておいてくれないような攻撃的な相手にはこれが向いています。
 
たとえば一見すると長期戦型にみえるけど、4~5ターン目に巨人招来という致命的な展開をしてくる可能性のあるメイジや、「タイム!」が使えるからと残りヘルス23くらいで余裕こいてるホーリーラスパラディンを倒すには効果絶大です。
(※ラスパラを倒すコツはちまちまフェイスを削るのではなく、回復の余地をあたえないほどの特大バーストダメージを1ターン内に全力でぶつけること)
 

勝利に直結しないけど有用なテクニック

1、スケイルハイドに凄まじき狂乱

ミッドレンジハンターの最もメジャーで人気のあるプレイングといえばスケイルハイドに凄まじき狂乱を撃つことです。

 
獰猛なスケイルハイド(ミニオン
2マナ 1/3 生命奪取、急襲
 
攻めてよし、守ってよし。狂乱スケイルハイド、最高!
 
ただ、これだけで押し切れるかというとそんなに甘くはないので、
基本的には中盤をしのいで粘る、ズルジン発動までのつなぎの一手だと考えています。
あくまでもヘルスの回復と、盤面制圧(とりかえす)ことが主目的。
ついでにいえば、あいての除去を誘発してリソースを切れさせるのも大事。
やったから勝てる、やらないと勝てない、みたいなことではないと思います。
勝利プランとはいえないけど、6マナそろったら積極的に使える手としていつも頭のすみに置いておきたい考え方です。
 

2、ズルジンを引く確率を1%でもあげるためのご主人様の呼び出し

ズルジンでの逆転勝利に賭けているプランニングにもかかわらず、20ターン目くらいになってもまだズルジンを引かない……!みたいなことはけっこうあります。

 
で、そういうズルジンの大遅刻をすこしでも減らすための気持ちの持ちようとして、
「ご主人様の呼び出し」をプレイするときに、
「残りデッキ枚数を3枚減らすから、その後ズルジンを引く確率を上げているのだ!」
と心のなかで唱えながら使うようにしています。
 
まじめにいうと、デッキ圧縮効果に価値を置くという考えです。
デッキ圧縮という観点でいえば追跡術も同じだしズルジン一本釣りも狙えるのが強いです。追跡術で候補にズルジンもツンドラサイも来なかった時にも
「残りデッキ枚数を3枚減らすから、その後ズルジンを引く確率を上げているのだ!」
と心のなかで唱えながら状況に適したカードをピックすることにしています。
 
デッキの残り枚数を意識してズルジン確率を「俺が操作してる」つもりになると、
まるで運命を支配している神にでもなった気持ちで楽しいです。
負けても自分の運命操作力が低かったと反省できるのも良いですね。
 

3、コインとズルジン

めったにないことですけど、ズルジンを発動できる10ターン目までコインが残ってる場合の話。
 
10マナあるときにコイン使っても11マナにはならないのでそれだとほぼ無意味なんですけど、もしこの時に手札に森林狼などの1マナ獣がいたらまず先にそれを出す。そのあとでコインで10マナにもどしてからズルジン、という順にプレイすると無駄になりません。おまけにいま使ったコインをズルジンが再使用してくれるので同一ターン内の最大バリューがでます。
 

4、あえてツンドラサイを捨てる

ミッドレンジハンターが苦手とするマッチの代表格といえば、テンポローグです。
ズルジン勝利プランにまでこちらのヘルスを維持しておくのは至難の業。
かといってリソース勝負にもむいておらず、盤面を形成するのも相手はお手の物。
いまでこそ「退散」がなくなりましたがそれでも上手なローグ使いには、
ミッドレンジハンターを上手にまわしても負けることが多いです。
 
で、何度も苦手マッチを経験したなかで勝率をすこしでもあげる手として、
はじめからズルジン勝利プランを捨てて挑むという心構えをしてみました。
具体的には、9ターン目のツンドラサイ+凄まじき狂乱のコンボは諦める!
ツンドラサイはタフネス5の囮としてポンと出して、これを倒すのに2枚以上カードを使ってくれたらラッキー、という考えです。
ツンドラサイは1ターン生き残るとあとに続く獣を超強くしてしまう。
だからポン出しされたら必ずそのターン内に消してしまいたい。
でも、
切り裂き1枚ではちょっと届かない。
ワグルピックでもちょっと届かない。
サメの精霊からの2ダメ雄叫び×2倍でもちょっと届かない。
このツンドラサイのタフネス5というのが絶妙に強くて、ローグから大切な除去カードを数枚吐き出させるのに良い仕事をするということが分かりました。
 
ではサイに使わないことにした狂乱はどこにいくのか?というと、スケイルハイドにどんどん使ってヘルスの回復に活用します。テンポローグにようやく対等に戦えるはずです。
 

代表的なプレイミス

ミッドレンジハンターをプレイしていて実際に僕がやらかした失敗の記録を晒します。
 

1、追跡術でデッキが燃える

ミッドレンジハンターに不慣れなころに何度もやらかしたやつです。
ズルジンまでに追跡術を2回以上使っている。反対に狂乱は使ってない。
あるいは狂乱使ったけど盤面に獣がいなくて再使用のときに空振り。
しかもご主人様は使ってる。
みたいな状況でズルジンを発動したらどうなるか?
 
追跡術使ってた回数×3枚ずつデッキが減るし、
狂乱がないのでデッキ枚数は増えない。
なけなしの獣をご主人様で引き切る。
残りデッキ枚数、1枚とか2枚とか。
 
こうなると、ほぼ勝てません。
ズルジンはポン出しで勝てはしないけど、
ポン出しで負け確定することはあるんですね。要注意。
 

2、凄まじき狂乱を早く使いすぎ

ズルジンをまだ手札に引き込んでいないタイミングで狂乱を使いすぎると、あんまり良くないなと思うことが多かったです。
 
 凄まじき狂乱を使う→ズルジン以外のカードの枚数が増える。
 ↓
 ズルジンを引く確率が下がる。
 ↓
 ズルジン大遅刻 → 負け!  
 
運命操作力が高い人はいいですが、狂乱を撃つ前に
「ほんとうにいまこれを使っていいか? ズルジンが遅れないか?」
をよく考えてみるくせはつけたいなと思います。
 

3、追跡術でキーカード消滅

追跡術のデメリットとどう向き合うかの話。
追跡術は、1マナでほしいカードをほしい時に高確率でドローできる最強のサーチカードですが、ピックしなかった2枚の候補が消滅するという強烈なデメリットをもっています。
 
で、このデッキの勝利プランのうち、1番目(ズルジン)と3番目(森林ツンドラバースト)を目指している場合はとくにこのデメリットに対して慎重な扱いが必要になります。
 
最もわかりやすいのは、追跡術の選択候補にズルジンとツンドラサイ両方があがったパターン。

 

「ズルジン」 「ツンドラサイ」 「スケイルハイド」

 

こういうやつ。
 
ここでズルジンを選ぶと「狂乱ツンドラサイ埋め込みからの突撃逆転勝利」は不可能になります。
反対にツンドラサイを選んだ場合「盤面を大逆転できる超インチキカードに頼らずその後を戦う」という苦しいことになります。
 
これを避ける方法はシンプルで、この2枚のうちどちらかを手札に入れるまではなるべく追跡術は使わないと決めておくこと。1マナ余った序盤に追跡術を使わないのはわりと納得しやすいですが、中盤、後半にさしかかったときに1マナ余ったとしても、絶対にいまなにか引いてこないと負け!という状況でなければできるだけトップでズルジンかツンドラサイを引くまで待つほうが安全です。ゲームが進めば進むほど=デッキ残り枚数が減るほど、追跡術でズルジンとサイがセット提示される可能性はあがっていくわけなのでますます使いづらいことになります。
 
それからズルジンとサイほどではないですが、「凄まじき狂乱を1枚も引いてない時」もすこしだけ注意が必要です。
追跡術は重複カードも提示することがあるので、3枚のうち2枚が「凄まじき狂乱」というパターンがまれにあります。で、すでにズルジンかサイかのどちらか1枚を引いているとしましょう。よっしゃ安心してキーカードのもう1枚(たとえばズルジンを持っていたらサイ)を狙って追跡術を使えるぜ!という状況です。
 
が、運が悪いと、ごくごく低確率ではありますが、

 

「狂乱」 「狂乱」 「ツンドラサイ」

 

みたいな組み合わせが出現して頭をかかえる、みたいなことがあります。

(実際にぼくはこれに遭遇しました)
 
ここでサイをピックすると狂乱を全部失う。ズルジンを使ってもデッキ切れ負けルートへ近づきます。
 
逆に狂乱を1枚ピックした場合は、突撃付与が不在のまま弱いズルジンで詰め路を探すことに。これはこれでなかなかきびしいです。
 
追跡術は超強力なカードですが、使うタイミングによって上手い下手がでやすい一枚ですね。
 

練習方法

最後に練習方法を書きます。僕が初めてミッドレンジハンターを使った時からだんだん上手くなるまでに続けていたプレイの方針というか、上達の経緯です。
 

1、ズルジンで再使用するカードの枚数だけ考える

はじめのうちはとにかくズルジンのおたけびでどれくらいたくさんカードを使えるか?ということだけ考えてゲームを繰り返しました。そのとき、呪文をどの順番でどういうタイミングに使ったか、いちいちメモをとるようにしていました。なぜなら、覚えられないからです(笑)
 
慣れてくるとメモをとらなくても自分がなにをどれくらい使ったか分かるようになるのですが、初心者のうちは目の前のことにせいいっぱいで、自分が使った呪文の中身や回数を覚えておく余裕がありませんでした。それでもとにかく枚数が多くなることを目指して、ミニオンよりも呪文、呪文、呪文、という気持ちでズルジンのおたけびバリューを最大化する練習を続けました。
 

2、スケイルハイド狂乱の練習期

じつはミッドレンジハンターを使いはじめた当初、スケイルハイドを採用していないレシピを使っていました。ところがミラーマッチで相手がスケイルハイドに狂乱をつけて殴りかかってきて、「これだーーーーー!!!」と感激。なんてかしこい使い方だろう、僕もこれマネしたいーー!と、スケイルハイド狂乱の魅力にすっかり取り憑かれてしまったんです。それからしばらく、勝利プランを考えずにひたすら6マナたまったらスケイルハイド狂乱を出す遊びを続けました。マリガンも全マッチでスケイルハイドと狂乱のセットキープ。いま思うとかなりアホでしたがそれはそれで楽しかったです。
 

3、ズルジンのおたけびをデザインする

当たり前ですが、スケイルハイド狂乱の一点突破だけで勝てるわけはなく。
一方で、だんだんズルジンの呪文再使用枚数チャレンジに意味が無いことが分かりかけてきました。ものすごい枚数を再使用しても勝てない時や、逆に6枚くらいしか再使用しないのにヘルス30を保って圧勝しちゃう時とか、いろいろなパターンがあることに気がついたんです。
 
それよりも、たまたま再使用から出てきた猟犬に凄まじき狂乱が当たって、あとから手札にきた1マナ4/4突撃がリーサルにつながった、みたいな経験もちらほら増えてきました。
 
そういう時にはじめは「運ゲーだなー」って感じていました。いまの猟犬なんてただのラッキーで、自分でコントロールできないやん、て。でも本当にそうか?と疑いもわきつつ。もし自分で都合よくいまみたいなラッキー猟犬を量産できたら超強いんじゃね?と。
 
できないとは思いつつも、もしかしたらできるかもしれないと信じながら、「おたけび発動時の呪文を想定してズルジン以前のゲームを作っていく」という気持ちをもってみることにしました。
 
たとえば
 
 ・「猟犬を放て」が裏目になるときとそうでないとき
 
 ・「追跡術」、「ご主人様」、「狂乱」を唱える順番の意味
 
 ・「殺しの命令」や「爆発の一矢」のランダム性のあやうさ
 
 ・バレてもかまわない秘策を選ぶこと
 
などに意識をはらうようになりました。
これを続けていくうちに、自分が使った呪文のログを自然と覚えられるようになっていきました。肝心なのは、ズルジンの呪文の枚数ではなく、ズルジンによって展開する盤面の都合の良さであり、そこに想像力を働かせればいいんだということに気がついたんです。
 
僕はこのズルジンのおたけび効果を自分の都合良く積み上げていくことを、ズルジンのおたけびのデザイン(またはズルジンのデザイン)と呼んでいます。
 
 

4、うまい人の動画を見る

ズルジンのデザインを思い通りにできるようになってくると、伸び悩み期に入りました。気持ちいいズルジン感はあるのですが、けっきょく、やっぱり勝てない。
 
そこでうまい人の動画を見て、自分のプレイを反省するフェーズをもうけました。
 
ハースリプレイのミッドレンジハンターのページから、
ローグやシャーマンやメイジに勝っているビデオを選んで勉強しました。
 
それからチームリーダーのがっちゃんが配信しているラダー動画で、
ミッドレンジハンターを使って13連勝している超すごいビデオも参考になりました。
(いや冷静に考えると13連勝ってどうかしてる。すごすぎる)
 
おなじくチームメンバーのはすさんがtwichで出しているハンター動画も、
アグレッシブに攻める時の突っ込み方などで勉強になりました。
 
リアルタイムの実況より、勝つことが分かっているアーカイブ動画のほうが、
「勝つためにしていること」なんだなという目で見られるので個人的には頭に入りやすかったです。
 
動画を見るときに特に注目したことは、マリガンです。どうしてそのカードを残したのか自分なりに想像して、同じ局面にたったとき同じチョイスができるか自分に問いながら動画を見ました。
 
 

5、勝利プランをイメージする期

動画を眺めながら、自分に足りないものがあることを思い知らされました。
 
それはずばり「勝利プランのイメージ」です。
 
なんとなくあやふやなゲーム進行で、感覚的に勝ったり負けたりということばかりだったのですが、配信動画をみているとうまい配信者さんは「このマッチはこういう勝ち筋しかないから」とか「ミラーだとこのプランが効くから」とか、試合がはじまった時点でどういうゴールを目指そうとしているかがものすごくはっきりしている、ということが分かりました。
 
ある意味、これは僕にとって衝撃的な発見でした。
そうか、僕に足りないのはこれだったんだ!と。
 
それまでは対ウォリコンにおいて「なんとなく勝ち越してるけどズルジン撃ってからの試合運びによるから勝ったり負けたりよく分からないけどまあざっくり有利」という気持ちだったのですが、「ウォリコンにはサイ狂乱とズルジンをじっくり決めるだけのゲーム時間があるから焦らなければほぼほぼ勝てる超有利」という自信に目覚めたんです。
 
あとはその確信通り、相手によって勝利プランを切り替えながら、そのプランの実現に都合の良いプレイングを意識するという練習を続けました。ラダーが順調に上昇していくので気分最高でした。
 
このようにして一戦一戦を練習のつもりでプレイし続けていたら、自分でもプレイングの精度があがっている実感がわいてきました。負けたとしても相手の上振れについていけなかったか、序盤のボード形成で競り負けたか、ズルジンがびっくりするくらい大遅刻してきたとか、いちいち気にしても仕方ない負け方がふえてきて。反対に、言い逃れできないくらいに自己責任で残念な凡プレイミスという負け方は減っていきました。
 
ひとつの勝利プランを集中的に練習して、なれてきたら他の勝ち筋にもチャレンジしてみるという段階を踏むと上達はさらに早いと思います。
 

まとめ

ミッドレンジハンターは奥が深くて超楽しいです。ズルジンの呪文のログもろくに覚えられなかったくらいの人が、繰り返し使い込んだらレジェまで到達できちゃうくらいのデッキパワーを秘めています(僕がその証拠です)。
 
追跡術の扱い方にはとくに上手い下手がはっきり出やすい気がしますが、メックハンターやアグロハンターにおける追跡術の難解なプレイングに比べるとかなり簡単です。基本はズルジンを引くか、ツンドラサイを引くか。どちらかを引いていればもう一方をそろえるために使う。その際、狂乱2枚消滅のリスクを一応考えておく。それだけです。
 
ミッドレンジハンターは初心者が練習するのにもちょうどいいし、古典的なデッキタイプなのでその価値はつねに一定以上認められるので、新環境でも活躍の機会はきっとあると思います。悪党同盟環境の超末期ですが、誰かのミッドレンジプレイに貢献できればうれしいです。
 
 
それでは、また。